昨年5月、ブルージュで自由食のときに入ったレストランがおいしかった。※日記参照
http://komatsusin.hopto.org/koma/modules/iDiary/index.php?date=20060501そこはずっと記憶していたので、今年「こま通信」メンバーでブルージュで自由食という方にお勧めしておいた。昨年私が行った時にオーナーやスタッフと撮影した写真も持っていってもらった。
帰国後、その方から報告メールをいただいた。
以下に抜粋
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「ベルギーのレストランでは写真を見せると「このグループは良く覚えています」と言って、とても喜んでくれました。
お陰で前菜と赤ワインをサービスしていただきました。
お勧めの白アスパラとフォアグラはとても美味しかったです。(今回の旅で一番でした)お礼に鶴を折ってあげたら、地下にある100年前の料理道具の説明をしてくれて写真も一緒に撮ってくれました。また、小松さん宛にお祖母様が手作りされたレースを預かってきています。」
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という事で、このレースが私の手元に届けられた。
写真で分かるだろうか?これは本当にホンモノ!。
ブルージュのレースといっても本当に多種多様。必ずしも手仕事のすばらしいレースばかりではない。「そんなの素人には違いは分からないんじゃない?」いや、一度でも本物を間近に見た事があれば、その違いははっきりと分かる。これは、確かに一人の人の丹精こめた技の結晶だ。
私はその「おばあさん」には一度もお会いしていない。しかし、一年前のレストランでの一期一会が彼女の作品を私の手元に運んできてくれた。私の心に、ブルージュという町と分かち難く刻まれた。この先ずっと、心の中で生き続けるだろう。
旅人はいろいろな町を訪れる。食べる、談笑する、握手をする、写真を撮る。「またね」という「写真送るね」と言う。しかし、ほんとうに後日、そういった交わりが大事にされる事は、そんなに多くはない。それが二十年のあいだ「旅人」を続けてきた私にはよく分かっている。
しかし、ほんとうにひと時の出会いを大事にしていく気持ちがあれば、こんな事も起きるのだ。これこそ「旅人冥利」に尽きる事ではないか。
ブルージュにはきっとまた行くだろう。いや、《手造り》ベネルクスこの秋にも是非催行させたい。そうしたらきっとこのレストランに行って、「受け取りましたよ、ありがとう!」と直接笑顔で伝えたい。きっと料理もとてもおいしくなるに違いない。