イタリアでグループを連れていると、必ずお店の営業（客引き）から声がかかる。

長年やっていると、だんだん顔なじみになって名前も覚えてくる。
相手も日本語がだんだん達者になってきて、初めは英語で話していたのが、日本語でも大丈夫になってくる。

しかし、こういう営業はいまや時代にあわなくなっている。

日本からの団体旅行というのは、いまどきほとんどが日本の本社でお店と契約があり、行く店が決められているのだ。それを変えることなど、一介の「添乗員さん」には出来ないことである。

20年も前ならば、「添乗員さん」にはそんななじみになった営業さんのお店に連れて行くという事もあっただろう。そういう権限があったりもしたから、イタリア人の営業さんも、アプローチする意味が大いにあったのである。

しかし、今は時代が変わった。
営業がフィールドワークで大いに成果を上げた時代は、少なくともイタリアのブティックに関しては過ぎていこうとしているようだ。