故あって、吉田美奈子の「FLAPPER」を買う。
これが、とても自分好みの音をしていた。

恥ずかしながら、
この時期の彼女の作品をちゃんと聴いた事がなかった。

当然ながら、この時期は、すべてがアナログ録音であった。
音色も今のように、どんな音でも作り出せるような装置はなかった。
しかし、今から30年近くも前に録音された音とは思えない。
かっこいい。

こういうのを聴くと、
いったいこの30年に音楽はどれだけ進歩したのだろう、と思う。
いや、「進歩」という言葉は、音楽には相応しくない。

表面をいくらその時最先端の音色やビートで飾っても無駄。
基礎にある音がしっかりしていないと、魅力はない。
それは、昔からの民謡やクラシックの演奏でも全く同じ土俵にある。