
日本ではじめてちゃんとした統一通貨が流通したのは明治になってからである。
しっかりした通貨制度というのは、経済の発展以前・人々の生活を安定させる絶対的な基礎。だからこの造幣局は、富岡製糸場が開設される一年前の明治五年に完成した。
東京ではなく大阪に建設され、今でも大阪に本局があるのは、商業の町だからというだけではなく、幕末の江戸の治安が悪すぎたからだと説明されていた。
また、水運に恵まれた十分な土地があることでここ天満橋が選ばれた。
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ギリシャ神殿風の立派な入口は、アイルランドからのお雇い外国人トーマス・ウォールトルスの設計。彼は四年後にアメリカへ渡りコロラドで銀山を発見し、1892年(明治25年)に没。
一方、この建物はほぼ半世紀後の1927年(昭和2年)に老朽化のため取り壊しとなったが、この入口だけは近くに移築されて、当時の桜宮公会堂の入口として再利用された。
今は天井の高いレストランとなっている。
小松がいただいたコースは前日8月21日の日記をご覧ください。
http://komatsusin.hopto.org/koma/modules/iDiary/index.php?mode=show&date=20140821