映画「シェーン」のラストシーンが撮影された場所からすぐ後ろを向くと、こんなまっすぐな水路が縦横に走っている。
はじめ訪れた時は、その土手にたくさん住んでいるプレーリードッグ(マーモットみたいなげっ歯類小動物)ばかり追いかけていたが、よく考えてみると、これらの水路はもともと農業用の水の為に苦労して開拓民が敷設したものだったようだ。
あらためて説明版を読んでみると、入植がはじまったのは1847年。
水路は1897年から1937年という長い時間をかけて建設されていったものだった。
いや…もしかしたら、それ以前にも住んでいただろう、アメリカ先住民たちのものを利用したのかもしれない。
いずれにしても「国立公園」という概念が設定される前は、このあたり一面の農地だったという証がこの水路だ。
「国立公園」や「世界遺産」というのは、観光客にとっては美しい響きだが、そこに住んでいる人々にとっては、さまざまな負担を強いる。