写真は、映画「シェーン」のラストシーンが撮影された場所。
1953年の映画の撮影場所が、ほとんどそのままに残されている。建物は、もともと農家の納屋だったが、今は使われてない。しかし、所有者はちゃんとあるようで、近くには人が住んでいる家がぽつんとあった。
あの映画自体は1953年のものだが、時代背景は西部開拓時代だから19世紀の終わりごろだと推察される。この納屋は20世紀初めにはあったもののようだから、時代は合っている。
あの映画を見ていると、ここが「国立公園」であるという概念はまったく感じられない。
グランドティトン国立公園が制定されたのは、1929年。すぐ北に位置する世界で最初の国立公園であるイエローストーンは1872年だから、半世紀以上も後の話だ。
案内板が立っていて、そこにはこの場所がたくさんのモルモン教徒開拓民が切り開いていったと記されている。
彼らが苦労してひいた水路は、開拓した人々が去った後も水を運び続け、農地でなくなった土地もうるおし続けている。