6月13日、アイダホからユタ州に入って、グレートソルトレイクの説明をしようと調べていたら、某百科事典に「塩分は約25%」と載っていた。
ソルトレイクが見えてきたところで「塩水濃度は25%程度、通常の海水が3%程度ですからどのぐらい濃いかごそうぞうください」と皆さんにお伝えしたのだが、入ったインフォメーションセンターで、この写真のような説明が掲げられていた。
それは、この湖の塩水濃度とエビの収穫量のグラフである(※写真参照)
グレートソルトレイクは、塩だけが財産の不毛の塩の湖ではない。
BRINEと呼ばれる小さなエビが収穫される。熱帯魚のエサになるような小さなもので、いくつもの会社が操業していた。
毎年の雨量の変化で、流れ込む水量は変わる。湖は季節によっても大きさを変える(※流れ出す川はない)。
見ると、1964年から1998年までの間に、塩水濃度は最大で(平均に対して)30%も上下している事がわかる。
それに対応してなのか、エビの収穫量も変化している。
エビの収穫量は1964年から80年代前半まではゆっくりと減少しているが、これはたぶん乱獲によるものだろう。その後、塩水濃度があがるにつれて収穫量も回復…しかし、これは収穫方法や収穫場所の改良によるものかもしれない。
いずれにしても、塩水濃度とエビの収穫量には因果関係があると考えられるというのが、このグラフ展示の言わんとするところであった。
このグラフの後、最新の動向を調べてみると、現在エビを収穫している業者は二つだけ。その二つともが実質ユタ州によって管理されているとの事である。