岡山日帰りの際に寄ったオリエンタル博物館にて、「これってピカソでしょ」と思わされる陶器の皿が展示されていた。
解説によれば12世紀イランあたりのもので、画かれているのはチーターではないか、ということだった。
事物を絵にする時「本物の様に描きたい」という欲求は、人が絵筆をとったはじめからずっとあった。しかし、その「本物の様に」というのは、写真の様に描くという事ばかりではなかった。
12世紀においても、画く人は「こんな風にデフォルメしたほうが躍動感がでるよね」とか思っていたんだろう。そして、この場合は結果的に目があべこべの方向を向き、足がとっちらかってしまったのだろう。。
「なぁんだこりゃ?おまえ本気でかいたのか?」
12世紀あっても、画いた人は友人からこんな言葉のひとつも言われたかもしれない。
「いや、これがおもしろいんだよね」
12世紀のピカソは照れもせず、真面目に答えただろう。