午前中、パルメラ近くの小さな村でアズレージョタイルの絵付け体験。
「絵筆を握ったのなんて何年振り?(笑)」と言いながら、皆さん真剣に描いていただきました。旅を充実させる一つの要素は、能動的な参加にある。
完成作品は一週間後にリスボンで手元に来る予定。
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お昼にはエヴォラに到着。ここはスペインへ行く途上で、1584年に日本からやってきた天正少年使節団も滞在した。
大聖堂のオルガンを弾いた記録が残っているそうである。
これまで一般のツアーで何度か訪れていたエヴォラだが、泊まるのははじめて。《手造》ならでは。時間があればこの町は見どころ満載。
ホテルでひとやすみして夕方、ツアーではほとんど目にも入らない水道橋を見に行った。
これが、なかなかに面白い散歩になった。
紀元前二世紀頃から五百年以上にわたりこの地を支配したローマ帝国は、例によって水道橋を建設していた。この時代のものはほとんど現存していないが、清潔な水を運んでくる水道橋の伝統は十六世紀のポルトガルの王朝にも受け継がれてたようなのである。
現地の研究者によると、十六世紀から十九世紀にかけて二十の水道橋が建設された事が確認されているのだそうだ。エヴォラはそのうちでもよく残っている例。
建設したのはリスボンのベレンの塔を建築(したフランシスコ・デ・アルーダで、完成は1537年。
天正の少年使節団がやってきた頃にはとうとうと水を運んでいた事だろう。
※この日の写真日記は下記よりご覧ください↓
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