渋谷ヒカリエにあるシアターオーブにて
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シェークスピアの「リチャード三世」をモデルにした話だというので興味を持った。
今年、イギリスはリセスターの駐車場からリチャード三世の骨が発見されたのは、まだ記憶に新しい。伝説通り背中の大きく曲がった骨だった。↓
http://www.thejournal.ie/king-richard-iii-car-park-782042-Feb2013/劇の公式サイト↓
http://www.parco-play.com/web/play/natagirimaru/少しでもよく理解したいと思ってシェークスピアの方も(もちろん日本語で)読んでいった。端々で、「ここは原作からもってきた言葉だな」と思うところも分かったが、それ以上によくできた劇だった。
特に後半は、シェークスピアが下敷きであることはほとんど忘れてひきこまれた。
弟・義経を兄・頼朝に討たせ、どんな手を使ってでものし上がろうとする範頼(=鉈切り丸)。そのものを感じていた。
権力を得た後、無理やり自分のモノにした巴御前に「あなたには華がない」と言い放たれるシーンは辛い。 暗い努力や策謀で、金や権力は手に入るかもしれない。が、「華」と呼ばれる不思議な雰囲気は、努力をしてもお金があっても権力を得ても、手に入らない。
「金のある華のない人」と
「華のある金のない人」では、
どちらが魅力的だと思いますか?