《手造の旅》南イタリア、第九日目。
二日前にJALから「ご利用予定のJL406便が四時間半遅れることになりました」と知らせがあった。パリでの乗継時間が七時間超になるということ。
人数も少ないし、《手造の旅》なのだから、パリ市内へ行ってみましょ(^^)
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午後三時にパリの空港に到着。
ローマで見ていた天気予報では「雨」だったが晴れている。地面は濡れているからさっきまでは降っていたらしい。
まずは大きな手荷物を一時預かりに持っていく。
この「一時預かり」場所が遠い。手続きにも時間がかかる(-.-)。日本みたいにどこでもコインロッカーがあったりしない。
オペラ座行きのシャトルバスに乗る。一人10ユーロ。16時過ぎにオペラ座横到着。夕陽のあたるオペラ座が青空に映える。そのまま地下鉄でアルマ橋を目指す。
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セーヌ川の遊覧船、冬場は本数が減る。が、今日は17時半は運行が決まっているのをHPで確認していた。ちょうどこれに間に合うだろう。
船着き場についてみると、いろんな国の観光客のバスが並ぶ。この時期十一月半ばでも実際には頻繁に(四十五分に一本ぐらいか)出ているようだ。
約一時間十五分で同じ所へ戻ってくるこの遊覧。録音の各国語案内が流れる。フランス語、英語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、日本語と流れている間に当然見える風景も流れていく。以前はスピードが速すぎてどの建物の説明をしているのか分からなかったりしていたのだが、今回は船のスピードが確実に遅くなっているようだ。
「これでノートルダムまでたどり着けるのかな」と思っていたら、船がシテ島の手前でUターンした。ああ、そうか、以前よりコースを短くしてたんだ。
ちょうど夕暮れ。エッフェル塔の毎時ちょうどから五分間限定のキラキラライトアップが見られるかも…。
運行側もどうやらこれをしっかり意識していたらしく、エッフェル塔の真下にたどり着いた時にキラキラライトアップがはじまった。夕暮れの濃紺を背景に、ああ、これは誰が見ても出会えて嬉しい光景にちがいない。
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カフェで牡蠣を味わうまでの時間は残念ながら、ない。
でも、オペラ座裏に位置するデパートはクリスマスのイルミネーションがはじまっていた。公式には明日からだったから、人出もまだそうでもない。プランタンとラファイエットのこのウィンドウはわざわざ見に来る人も多い。
空港へ戻るバスを待つ。
すっかり暗くなったバス停に十五分ぐらいはいただろうか。
空港へ着く少し前に、おひとりがこそっと私の方に困った顔を向けた。
「カバン、切られてました」
え!?どこで?何かなくなっていませんか?
「携帯電話が…」ううむ、それはすぐに止めなくてはいけない。「日本でしか使えないものです」それは不幸中の幸いと言えましょう。
チェックインの前に、さらにお二人のカバンが切られていたに気付かれた。何も盗られてはいなかったが、一時間以上も切られたことを気付かせない、この手口…プロであります。
南イタリアでは誰も何も被害に遭わなかったのに、こうして帰路たまたま行く事になったパリで、残念!
でも、全員保険に入っておられたので、成田空港ですぐに連絡していただく。保険はやはり重要であります。
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