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ローマのカラヴァッジョ「ロレートの聖母」
2013-11-18
《手造の旅》南イタリア、第八日目。

九時半にポリニャーノのホテルを出発し、一時間かからずにバーリの空港へ到着。12時50分のローマ行の飛行機に搭乗。

15時にはテルミニ駅近くのホテルへチェックイン。ちょこっとローマ徒歩観光。

今回、ナポリでカラヴァッジョの画いた「七つの善行」を見た。彼の作品はローマの教会に、納めた時と同じに残されているものがある。よろしければ、それを見に行きましょう。

**
「心が落ち着く作品ね」と、感想を言われた方があった。
なるほど、カラヴァッジョの他の作品と比べて、この絵は静かな祈りの雰囲気がある。

血なまぐさいシーン、ドラマチックな瞬間を、多く主題に選んでいるカラヴァッジョにしては、これは異例なのかもしれない。

それは、注文主の意志なのである。ナポリの「七つの善行」がそうだったように、なによりも注文主が喜ぶように画くことが出来たので、彼は人気画家になれたのだ。

2010年にローマで行われた没後四百年の展覧会での、この絵についての解説を思い出す。

この「ロレートの聖母」は、礼拝堂を所有する貴族の母親がロレートへの巡礼を無事に終える事ができた記念で注文された。画中の老女はその母親に似せて描かれている。
※ロレートとは、ナザレにあった聖母マリアの家が天使によって移動させられて到着したという場所。イタリアのアドリア海沿いマルケ州にある。

今回よく見てみると、横に並んで跪く男性はけっこう若いから、注文した息子本人かもしれない。



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