9月のイタリアの旅より。アドリア海沿いの街リミニの広場にたつ石碑。
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紀元前49年1月10日、ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)が、祖国ローマ元老院へ反旗を翻すことを決意してルビコン川を渡ったとされる。
リミニは当時、紀元前268年に建設された「アリミヌム」という街として、存在していた。ルビコン川を渡ったカエサルはこの街へ入り、この広場で彼の率いる軍団に演説をしたとされる。
すくなくとも、この石碑が建てられた西暦1500年頃にはそう信じられており、カエサルに敬意を払う当時の支配者がこの石碑を設置したのだ。
カエサルという人物は、すでにその時代から人々に尊敬されていたのか。
同じように覇権を達成した支配者は他にもあるが、このようにどの時代でも(例外はあるが)敬意を払われ続けた人物は少ない。それはカエサルという人物・個人が持つ性格が、いつの時代の人々にも魅力的に見える故であろう。