「そのあたりの車両でテキトーに座っておいて」と、ベルゲン鉄道の車掌が言った時にはカチンときた。
ベルゲン鉄道がいつもは必ず座れる鉄道とは言っても、八月前半の土曜(北欧圏では夏休みは八月前半でだいたい終わる)では混まないわけはない。こういう時の為に、座席予約をしているのである。
「あなたが手に持っている予約表は、それを窓に貼って我々が座席を確保するためにある。なのにそれをしないのは職務怠慢ではないか?(さっきからいくら探してもないはずだ) だいたい検札でグループ旅客が誰かを把握できない状況になれば、車掌のあなた自身が困るだろう?!」
と、噛みついた。北欧の車掌はこの程度の英語はしっかり理解出来る。
先週にここへ来た友人から、この路線ではこれまでも座席予約表が貼られていなかったケースがあったときいている。この車掌のテキトーさは一度糾弾されなくてはならない。時には、追いつめる役を、やらせてもらおう。
「『そのあたり座ってください』なんて言われても、すでに人がすわっているじゃないか!こちらに言わず、座っている乗客をあなた自身がどかせてもらおう。それでなければ、予約の意味がないだろう?!」
車掌は座っていた東洋系の顔をした女性と西欧人のカップルにどいてもらうように話しかけたが、拒否された。車内はもうだいぶ混み始めている。
向かいにいた日本人の女性二人も拒否した。
車掌は、少しは追いつめられた顔をしはじめた。
この人物の怠慢によって、不利益を被るのは我々だ。それを責められるべきは自分だというのが、少しは理解できたのか?日本人だからとアマクみるなよ。「さぁ、どうしてくれるんだ?!」
おたおたしはじめた車掌。クレーマーではない、これは正当な要求なのだ。だが、一番重要なのは、「今」我々の座席が確保されている事。幸い、まわりでこの状況を見ていた同行メンバーは、すでにしっかり自分の座席を確保している(ほっ、しっかりしておられます)。
噛みついた場合に難しいのは、その退け時。この怠慢車掌が今後いやいやでも我々に対してしっかりした仕事をする様子になることが重要なのである。
自分がやるべきことをやらないとどうなるのか?この怠慢車掌にもそろそろ理解できただろう?
**
そんな事が朝のベルゲン駅であったが、無事にフロム鉄道とフィヨルドクルーズの一日を終え、ベルゲン帰着。自由夕食でおいしいホタテをいただきました。
今日の写真日記は下記からごらんください↓
http://blog.goo.ne.jp/komatsusin/e/1cb168a5e4d8b5769a99bae11040c61c