作曲家、團伊玖磨のエッセイ「パイプの煙」をひらくと、外国の地名を表記するときにかなりのこだわりがある事がわかる。

ロンドンのHeathrow空港は、「ヒースロー」ではダメだったようで、thの発音記号が律儀に印刷されている。英国航空のＢＡもわざわざ横書きだ。

当時の印刷現行は今の様にコンピューターでちょちょいとは出来ない。当然写植屋さんが対応していただろうから、こういう注文は面倒な事だっただろう。

いやいや、こういった作業をを厭わない編集者であり出版社であり写植屋さんであってはじめて、書き手の意図が伝わる本が出来上がってきたに違いない。

さらに、左の方の漢字の写植はすぐ手元にはなかっただろうなぁ、読めますか？