《手造の旅》おいしいトルコ、三日目。イスタンブルを観光した後、トラブゾンへ移動の日。
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スレイマニエモスクは建築家シナンのイスタンブルにおける代表作と言えるだろう。アヤソフィアの大きさには至らなくとも、シンプルで美しいドームが静謐な空間をつくりだしている。彼の弟子が建設した通称ブルーモスクが美しいタイルで飾られているに比べると実にシンプルだ。
これは、注文主であるスルタン、スレイマン大帝の晩年に建設された事がひとつの理由になっているのではないか、というのが、今回ご一緒したガイドのケナンさんのお話しです。
スレイマン大帝はその生涯にたくさんの征服戦争をし、また、寵姫ロクセラーヌの陰謀もありなん、身内からも、寵臣からも多くの慙愧に絶えないような死者を出している。
唯一絶対の支配者が心をゆだねられるのは神しかなっただろう晩年、より純粋な捧げものとしてのこのモスクは、出来る限り簡素になっていったのかもしれない。
四本の古代の円柱は、アレクサンドリア、パールバック神殿、ヒッポドローム、トプカプにあった神殿、の四か所からもってこられたとされている。
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