ガイドさんと共に
パリ終日観光の一日。
あたりまえだが、ルーブル美術館の所蔵品をみんな見てはいない。それは、主要作品と言われるものについてもそうだ。
ただ、自分の好みの場所や作品についてはけっこう見たつもりだった。今回、ガイドさんが案内してくれた場所も、以前きたことはあった。
しかし、そこにずっとあったはずのこのマグダラのマリアは覚えていなかった。南ドイツで16世紀初めにキュングという人物により制作されたもの。
等身大より少し大きめ、迫力と優美さを同時に持っている。五百年の時を感じさせない表現力。これに目を留めなかったとは、以前来たときの自分の目は節穴だったのだ。
付記された解説をさっと見ると、この作品もデューラー作の木版画に影響を受けているようである。デューラーと同時期にドイツ世界に生きた職人たちは、誰でもデューラーに影響をうけずにはすまなかったのだ。
かの私の大好きなリーメンシュナイダーと同じように。
※このキュングの作品についてはまた別のところに書きます