一週間前のネット予報では雨だったという今日だが、気持ちよく晴れた。
午前中、ロワールの城をしばしめぐり、シャルトルを経由してパリへ入る一日。シュノンソー城は絵葉書のような美しさ。
シャルトルでは近郊からボーイスカウト巡礼団が大挙してやってきていて、大聖堂の中も祈りの歌や歓声ですごい騒ぎ。シャルトルは現役の巡礼地なのである。※下記写真ごらんください
http://komatsusin.hopto.org/koma/modules/myalbum/photo.php?lid=2165&cid=132**
今回、シャルトルでは見たい場所があった。
ナチス・ドイツに占領されていたシャルトルが解放された後、ドイツに協力していた市民が広場に集められ、女性は髪を丸刈りにされ嘲笑されている光景。この写真の場所である↓
http://www.histoire-en-questions.fr/deuxieme%20guerre%20mondiale/epuration%20photocapa.html「深夜特急」で有名な沢木耕太郎さんは、月刊文藝春秋にキャパの写真が撮られた場所を探して歩く記事を連載している。成田で買って機内で読んでいると、今回は偶然にもシャルトルでとられたこの写真についての記事だった。ちょうど行くのだから是非見つけよう。
記事に添えられた2010年撮影の写真をみると、1944年に撮られた時からこの場所は、ほとんど変わっていない。さすがは古都シャルトル。
記事に書かれていた言葉からだいたいの場所は分かっていたが、待ち合わせたシャルトル在住の日本人ガイドさんに尋ねると、「私も友人に言われてずぅっと探しているんですけど、わからないんですよ」と、意外な答えがかえってきた。
大聖堂からすぐ近くのその道へ二人で歩いて行って、キャパの写真と見比べてびっくり。「はぁぁあ、ここだったんだ、毎日歩いてたのに気付かなかった」灯台下暗し、そういうものでありましょう。
六十年前にこの場所で起こった、人間の残酷さに心を疼かせる事件。キャパが撮った一枚の写真によって、こうして今日の自分の心に刻むことが出来る。