先日、トルコ航空の事務所へ行った際に置かれていたトルコ国債の勧誘チラシ。
利率9%。今の日本円では夢のような金利である。
しかし、トルコリラがこの十年どのような価値下落=インフレをたどってきたか、折々に訪れて実感しているこの身には、コワくて買えない商品に見える。
トルコリラを現地で両替する度にメモしておいたのを見ると、
2003年3月、10万トルコリラ=約78円
2005年4月、100万トルコリラ=約80円
つまり、この二年間でトルコリラの価値は、日本円に対して十分の一になった。
2008年デノミが行われてお札からゼロが六つとれた。つまり、100万トルコリラが⇒新1トルコリラで、この時の新1トルコリラ=約85円
それが、二年後・・・
2010年5月、新1トルコリラ=60円
さらに二年後・・・
2012年9月、新1トルコリラ=47円
11月、新1トルコリラ=45円
このところ絶不調の世界経済にあって、トルコはめずらしく絶好調の国だ。EUには入れないが、実質EUと同じ関税待遇を持っていて、EUの投資が活発になっている。
また、イラン、イラク、シリアといった国々と国境を接し、同じイスラム教徒が多い。欧米諸国が言えないことを、トルコならばアラブに対して発言できる立場にある。
これらの要素から、これからはトルコの時代だ、という人もある。
さて、これからのトルコに期待して、利子9%の国債、買いますか?