ナポリからローマ経由にて、アリタリア航空は本日無事成田空港到着。
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昨年2012年のアメリカ映画「アルゴ」は、1979年にイランで起きたアメリカ大使館占拠事件で実際にあった救出作戦の映画化。
アメリカが近々の政治的事件さえ映画にしてしまうのは、9・11を題材にしたものさえすでにあるぐらいだから驚かない。この映画は良くできているだけに年数が経てば経つほど見る人に「こうだったんだぁ、イランって怖いねぇ」という疑似実感をもたせてしまうだろう。効果的であり怖いことだ。
ここで描かれているイランは実に不気味な雰囲気。これを見た人はきっとイランになんか一生行きたくなくなるだろう。
小松はまだ行ったことのないイランだが、さて、どうしよう。まずは、この映画に対抗してイランサイドから制作される「The General Staff」を見てみたい。
自分自身が訪れてた事がない国に対する感覚をどう持つかは間接的な情報によるしかない。どんな情報でも誰かの目を通した「意見」である。だからいくつかの目を通してみないと偏見に陥る危険がある。
この映画もまたイランに対するアメリカ側からの「意見」だろう。
日本は無意識のうちにアメリカ的な「意見」が正しいと思い込まされる傾向がある。
これだけのネット社会になっても、言語の壁・文字の壁を打ち破れないのが人間。映画はこれらを打ちやぶれるとても有効な道具である。だがしかし、平和で楽しいイラン映画よりはアメリカの制作するこういう映画の方が売れて・世界中で見られるのでありましょう。