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「20世紀に入ると、マテーラは時代に取り残され、街は荒廃し、イタリアで最も貧しい街と呼ばれるようになりました。第二次大戦後、イタリア政府が住民を強制的に移住させ、貴重な文化遺産の保護に乗り出しました。」某世界遺産番組のマテラについての記述。
1950年代に政府主導で一万五千人がこの洞窟住居群から移住し、サッシと呼ばれる川へ向かって傾斜する巨大な二つの斜面はゴーストタウンになっていた。
しかし、小松が見てきた短い期間においても、近年住民がもどってきているのがはっきり感じられる。上下水道も完備されて昔のような不衛生さはなくなり、逆に他にはないこの雰囲気が人気の居住区になってきているのだ。値段だって安くはない。
今回ご一緒したガイドさんによると現在三千人ほどが戻ってきているという。「買い物するのには丘の上まで行かなきゃいけないから若い人が多いのよね」との事。
移住が実行されたのはたかだか六十年程前だから、かつてを知っている人々はまだ十分に存命である。「時代はかわったなぁ」と思われていることでしょう。
大人数の団体では無理だが、雰囲気のあるホテルもある。以前《手造の旅》南イタリアで利用した事もある。