ボストン美術館は日本美術のコレクションが優れていることでも知られている。それは収蔵品の質だけでなく、作品を生かす展示の方法においても優れているということだ。モノの価値いうのは、置かれた場所や見せられ方で半分は決まってしまう。
この一見して日本のしょうじをイメージした採光の部屋は、現在仏像の展示室として使われている。薄暗いお堂の中でこそ仏像はその神秘を感じさせてくれるものだろうから、これは仏像を見せるに正しい光だと思う。
しかし、地元で案内したくださった方によると、もともとこの部屋では浮世絵を展示していたとのこと。褪色しやすい作品なのでこういう配慮にした展示だったのだろう。が、実際あまりに見にくくて、すぐにもっと明るい部屋に今は移動させられたのだそうだ。さもあらん。
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しょうじというのは和室にあるべきものだが、こうして洋風建築にとりいれられても調和して存在することができるようにみえる。
これは、日本にたくさんあるいわゆる「洋館」にも取り入れられている。次の日の日記にて、その例をお見せしましょう。