昨年12月30日、ノルウェー北極圏の海岸都市ハシュタでオーロラ待ちウォークの夜。
歴史的なトロンデネス教会のちかく、海岸の闇の中にモニュメントを見つけた。
ライトを当ててみると、ロシア文字が書かれていた。年号は1941-45。さっき読んだ教会の解説版の言葉とあわせて、理解できた。
ハシュタには「ドイツ軍の捕虜になったソ連兵が収容され、強制労働させられていた」のである。
第二次大戦が勃発してすぐノルウェーはドイツ軍に占領されてしまった。ノルウェーの北極圏はソ連と直接国境を接している。ハシュタは地理的にソ連兵の収容所に適していると判断されたのだろう。
みまわせば、トロンドネス教会のまわりにはたくさんの新旧の墓にかこまれてた。今は消滅してしまったイデオロギー国家の為に戦った兵士は、ここでどんなふうに抑留されていたのだろう。