スイスの首都・ベルンで、観光名所「時計塔」の仕掛け時計を見るのが観光の通常コースだけれど、その裏の時計に画かれたこのフレスコ画を解説してもらうことはあまりないだろう。
主題は「時のはじまり」
左下の天使に楽園を追われるアダムとイブが右下に。上に飛んでいるのは、ギリシャ神話の時の神クロノスなのだそうです。
ベルン市の解説ではそうあるのだが、キリスト教とギリシャ神話が合体したというのは不思議?クロノスというよりは死神みたいな凶悪な顔に画かれております。魂の緒を切る鎌をもっているし。
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アダムとイブは神から永遠の命と安楽な生活を与えられてエデンの園で楽しく暮らしていた。約束を破って真実を知る木の実を食べて追い出され、そこから「老いる」「死ぬ」という人間の苦しみがはじまった。
これ、すなわち「時の始まり」であります。