北欧四カ国周遊8日間の旅へ出発。フィンランド航空でヘルシンキ経由コペンハーゲンへ。荷物もスムース、ホテルへ入ったのはまだ17時であった。
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まだまだ陽も高いので電車で市内へ行くことにする。
コペンハーゲンでいちばんの見所を尋ねられれば、小松は「チボリ公園」と答える。ここはディズニーランドのモデルになった遊園地として知られている。どれほど大きな場所かと思ってくる人もあるが、実際には日比谷公園の半分の大きさでしかない。1843年開園であればそれでも充分画期的だろう。
カリフォルニアの元祖ディズニーランドは1955年開園。フロリダのディズニーワールドは1971年、敷地面積110平方キロメートル・マンハッタン島の倍になる大きさだとか。
しかし、人の楽みというのは大きさで得られるものではない。チボリはその小さな敷地で充分人々を楽しませてくれる。百五十年前も今も、人が楽しいと思うことはそれほど変わらない、その基本は音楽にある。
ずっと続いているこの写真のパントマイム劇場は言葉がわからなくても充分に楽しめる。観客は見ての通り立派は大人ばかり。「子ども達」向けに絶叫マシン系も一部に置かれているが、主役はこういった素朴にも見える肉体芸術と音楽なのだ。
★「チボリの音楽は全て生演奏です」と宣伝したのに、あれれ?今回しばらくぶりに見てみるとパントマイム劇場の前のオーケストラボックスには誰もおりません。
とても良い音で音楽が聞こえてくるけれど、これはやっぱり上に吊るされたスピーカーからですね?…ああ、ついにここも時代に押し流されているのか…。次の日にお会いした地元のガイドさんに尋ねると、やはり数年前から、ついにチボリも全部生演奏ではなくなってしまったのだそうだ。
園内各所の小さなステージで、クラシックやJAZZや、いろいろな音楽が時間を変えて演奏されていたものも、縮小されていた。
こういう「改革」は密かに行われるのであまり話題にはならない。
もう十数年前に、パリのムーランルージュの伴奏が生から録音に切り替えられ、解雇された楽団員が劇場前でビラを配ったりしていたことがあったが、そんな事を覚えている人もほとんど居ない。
音楽はやはり人がその場で演奏するものが最上である。
★本日の写真入り日記は下記よりご覧ください。
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