ローマで滞在していたテルミニ駅近くの老舗ホテル。入口のドアが、回転ドアから普通の自動ドアになっていた。
ヨーロッパの古いホテルにはよく手動式の回転ドアがある。雰囲気はあるのだが、日本人は回転ドアの利用が苦手というか下手な印象がある。
そもそも、回転ドアは何のためにあるのだろう?
調べてみると、建物内部の空気がドアが開いたとたんに流れ出てしまうのを防ぐために北ヨーロッパで開発されたそうだ。1881年が第一号のようだ。寒い国ではせっかく温めた屋内がドアが開いたとたんに元の寒さになってしまうのは実に残念なことだったのだろう。
しかし、現代においてまでも巨大な自動回転ドアが空港等に使われているのは別の理由かもしれない。あるいはセキュリティのため?建物内にゆっくりとしか人を入れないための装置としても機能するのが回転ドアだ。スーツケースや大荷物をもって回転ドアを使うのはとても不便だと思うのですが、どうなのでしょう。日本の空港で入口に回転ドアというのはまず見かけない。
このホテルでは、最早空気もひともゆっくりと移動させるよりは効率的に出入りできる方が効率的だと判断したのだろう。確かにせっかちな日本人にとって、こちらの方が便利に感じられる。