フィレンツェ滞在日。午前観光、午後からご希望の方とキャンティ・クラシコのワイン蔵を見学へ。
この大小の樽の中にはそれぞれちがったブレンドのワインが熟成中である。大きな方はいわゆる「キャンティ・クラシコ」で、80%をサンジョベーゼ種のぶどうから絞っていなければならない。
小さな樽はそういう縛りがなく、作り手がいろいろなぶどうの種類を試してつくっている。「スーパー・トスカン」と、その名前を紹介してくれた。
イタリアの上級ワインはGOCGとされ、これを示すピンク色の紙がボトルの首に巻いてある。それは原産地認定呼称などと呼ばれ、それが許される地域でその製法を守っていないと適応されない。つまり、キャンティであるためにはどうしてもサンジョベーゼ種をたくさん使わなければならないわけだ。
そのやり方に安住して昔ながらの製法に満足する造り手はよい。しかし、それに飽き足らずもとおいしいワイン・もっとちがった味わいを模索する人々にとって、このDOCG制度は縛りになってしまう。
キャンティ・クラシコの地方でもそういうあたらしいワインが作られていて、それが「スーパー・トスカン」なのだ。
試飲をさせてもらって、(この私でも)その違いははっきり分かった。
どの世界でも規制というのに守られて安心する人があり、逆にやる気をそこで止められてしまう人がいる。
この日の写真は下記からごらんください。
http://blog.goo.ne.jp/komatsusin/e/13b197c04d3936c958ac57d234de5b43