写真はバースの街を案内してもらったガイド、キャロラインさん。いかにもイギリス人的な雰囲気の物腰やわらなか彼女の印象が、今回のみなさんにはバースの街の印象とイコールになる。ガイドする人それぞれの持つ雰囲気はとても重要。(我々もそう言える、自戒)。
時間も足りない滞在だけれど、それでも通りいっぺんのガイドブックに載っているような話ではないものを話してほしくて、いろいな質問をしてみる。
「ヘンデルはバースに来たのでしょうか?」
「そうねぇ、ヘンデルは近くの街に四回ほど来た記録があるようよ。バースは大建設中だったけれど、きっと王様に拝謁にきたでしょうね。」
こういう言い方は優れた回答である。つまり、バースに来たという記録はないという事実ははっきり告げたうえで、隣町に四回滞在したという事実から自分の推察を付け加える。聴き手に誤解をあたえない言い方だ。
いろいろコミイッタ話を英語で質問するのに、小松もつまりながら単語をさがしながら、表現を考えながら話す。それを辛抱強く待って、彼女は回答してくれていた。
昼食レストランまで送ってくれて、別れ際に彼女が言った。
「いろいろお話できて楽しかったわ。また、お会いしましょう。それと、あなたの英語は上手でしたよ。」
こう褒められたら、がっかりしなければならない。
だってそうでしょう?本当に日本語がうまい外国人にあったら、その人に「日本語お上手ですね」なんて、言う気にもならない。
語学を褒められたら、それはつまり、たいして上手くないと証明されたという事になるのです。