五稜郭タワーへ上って一望したこの景観が、ずっと見たかった。
国内添乗をしていた四半世紀前に、日本のすべての県には足を踏み入れた。けれど、函館には行っていなかったのである。
日本で唯一の星型城塞(と思い込んでいたが、実際にはほかにもいくつか作例があるのだと、五稜郭タワーの展示を見て教えてもらった)。
オランダに西欧化の範を求めていただけに、似たものはオランダに多いようだ。※五稜郭タワーの展示は他にも興味深いことをいろいろ教えてくれたので、また別のところに書きます。
五稜郭に興味を持ったのは、オランダはライデンの街を訪れたことがきっかけである。日本の礎となる使命をおびてやってきた幕末の若き侍たちは、後にどのような政治的立場になるかに関係なく、とにかく一生懸命学んでいたようだ。
ライデンに居た西周(にしあまね)と近くの港で海事を学んでいた榎本武揚を調べていて、榎本が最後まで抵抗し続けた幕臣のひとりであった事、彼が最後の最後に自刃しようとして止められたのが五稜郭だと知った。
若い頃に一生懸命学ぶことが、その後の人生をどのように助けるのか。その一つの典型を榎本武陽に見つけた気がしたのである。※これについては以前メール通信に書いたものがありますが、今見られないのでまたどこかに載せます。