ブルゴス大聖堂内の「キリスト誕生」を描いた彫刻。
「ヨセフは左手にビールジョッキを持って祝っています」と地元ガイドさんが説明して、一瞬納得しそうになってしまった(笑)。
この時代にビールという飲み物はあったけれど現代のものとは全く違うし、ビールジョッキなんて存在するはずはない。
ガイド氏は、怪訝な顔の我々を満足そうに見てから「左の方へ回ってみてください」と言った。
すると…ああ、これはカンテラだった。ロウソクか油ランプの明かりでキリストを照らしているのだ。
この彫刻が制作された年代は当然大聖堂が飾られていった15世紀以降(と推測)。いずれにしてもキリストの時代とは違う。このカンテラもまたその時代のもので、キリストの生きた紀元一世紀頃にこんなカンテラがあったのかは、はなはだ疑わしくはありますが。