《手造の旅》北スペイン7日目
小村ヴィラフランカ⇒セブレイロ峠(ガリシアとの州境)⇒ルーゴ⇒ゴゾ(歓喜)の丘⇒サンチャゴ到着
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ルーゴという街を囲む城壁がローマ時代からのものだというので、今回のコースに入れてみることにした。これが世界遺産に指定されている事はあまり関係ないけれど、「これ、世界遺産なんです」というのがツアーセールスで有効なのは知っている(笑)
城壁はドイツ・ローテンブルグあたりのものとは全然違う分厚い石積みのもの。中世にどれぐらい修復されたのかひと目ではわからないが、古代の城壁の枠組みが確実に現代にも見えているというのは貴重だ。
10メートルの高さに及ぶ頑丈な城壁は、その上をぐるりと一周歩けるようになっている。もともとは上層構造があったのだろうが、今は全くない。街の外も内側も見渡せて楽しい。
城壁の内側はぎっしりと家がひしめいているのが中世ヨーロッパの街の通常だが、ここルーゴではけっこう空き地がめだつ。
古代に栄えた街が中世に衰退して人口を減らしてしまい、より小さな地域に中世らしい込み入った旧市街をつくっている。写真でそびえている大聖堂の下あたりがそうだ。こういう例はイタリア中部のヴィテルボなど、ほかでも見られる。
古代ローマの人々が享受していた治安はそれほど偉大なものだったのだ。たぶんそこに生きていた一般住民は日頃それを当然だと思って暮らしていただろうけれど。なんだか今の日本の様?かもしれません。
「この城壁の上に一周するプチトレイン観光列車なんかおもしろいんじゃない?景色もずっと良いし。」とのご意見あり。
あ、それ、面白いかもしれません。二キロ半も日陰のない城壁の上を歩ききるのはたいへん。今は無料で解放されている城壁だが、眺めの良い城壁の上を一週三十分のガイド付プチトレインは快適でしょう。
一周いくらが妥当でしょうかねぇ。
万が一実現しても、日本語のガイドアナウンスはつかないだろうなぁ(笑)。