朝9時半、小雨のビルバオ。
※写真入り終日ストーリーは下記をご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/komatsusin/d/20120518ホテルを出て川沿いを歩き、グッゲンハイム美術館へ向かう。帽子をかぶっていれば傘はささなくて大丈夫。傘なしでメモもとれる程度。
今年で開館十五年になるということで、以前ビルバオ空港へ来のがちょうどオープンした頃になる。
カラトラーバ作のビルバオ空港の美しさに見とれながら買ったグッゲンハイム美術館の絵葉書を今回も持ってきた。
あの時は見たかったけれど別の町の「視察」という事で行く事ができなかった残念を、今回やっと晴らす事ができる。
銀色の躍動する屋根がひと目見たら忘れられない印象を与える。それは一見無秩序に見えるが、360度いろいろな角度から見ていくと、ちゃんとメッセージを持っていることを実感できる。
ビルバオを愛するガイド・ミゲルさんは語りながら熱くなっていき、止まらない。良い調子です(笑)そういう熱い気持ちが入っている言葉があるから、聞いている我々にビルバオの街の魅力が浸透してゆくのですよね。
ビルバオは大西洋カンタブリア海から14キロ内陸に入った河川港の町。ここはローマ時代から鉄鉱石を産するので、それを利用した貿易が盛んに行われており、近代にはいってからは鉱工業街として大発展したのである。
それは今も大きくはかわらないが、工業港町で殺伐と汚かった(と、かつてを知る方はよく言うのです)街を再生させるために、街のど真ん中にあった港を移転させ、そこにグッゲンハイム美術館が誘致された。
つまり、グッゲンハイム美術館は中世からのビルバオ港の場所につくられたということで、船であり魚をも感じさせる形状になっていたのだ。たしかに川向こうから見るグッゲンハイム美術館は、あたかもビルバオの歴史に入港する船のようだ。※写真参照
※ビスカヤ橋と、この日午後の行程、サン・セバスチャンからレイレ修道院への行程については別のところに書きます。
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きのう、最後までパリの空港にとりのこされたスーツケース二つ。朝9時半の便で到着予定というので、グッゲンハイム美術館を見終わって、世界遺産ビスカヤ橋へ向かう途中で空港へ電話。
「着いてますよ。ホテルへとどけようとしてます」とのこと。いやいや、我々はもう出発しているので、午後のはじめに空港へとりにいきます、と伝える。
13時過ぎに空港へ行くと、ああ!二つ揃ってがらんとしたターンテーブルエリアにひと目でそれと分る様子で我々を待っていた。「コーングラッチュレーション」なんて、空港係員は言うけれど、なんだかねぇ(笑)
たった一晩荷物がないだけで、旅はとっても不自由になってしまう。やっぱり一泊分の荷物は手荷物、が正解であります。
ほっ。