コートの要らない羽田から飛び立ち、北海道の大地が見えてくるとそこは真新しい雪でいっぱいだった。札幌駅を出ると、灰色の空いっぱいに雪が降り込んくる。気温も摂氏一度しかない。
普通の靴で慎重に雪を踏んで、駅から徒歩五分ほどのクロス・ホテルへ向かう。開業して五年ほどのちょっとモダンなホテルだ。
部屋へはいってすぐに、6月の《手造の旅》スイスに参加してくださる方とロビーでお会いして、ススキノのお店へ。
東京からやってきたらやっぱり定番の海鮮ものを賞味したくなる。身も味噌もしっかり詰まった毛ガニ。それほど酒にはつよくないが、やはり日本酒があうと感じる。せっかくなので道産のものを注文。近年北海道のお米はほんとにおいしくなった。お米から出来たもの大好きな小松なのであります。それから、グリーン・アスパラとじゃがいもなど、野菜が実においしかった。
三時間ほど、食べて、いろいろお話して、ホテルに戻ると22時過ぎ。
このモダンなデザインのホテルにはしかし、最上階18階になんと、大浴場がある。そして、その一角は四角く区切られた空ながら、ちゃんと露天になった一角がある。
冷たい空気に熱いお湯。暗い空から落ちてくる雪が湯気の中に溶けてゆくのを眺めていると、札幌のど真ん中にいてさえ、北海道へきているのだという実感をしっかりと感じられる。この雪は、やはり歓迎の雪だったのだ。