東京駅から銀座方向へ歩いていて、パイロット万年筆の本社前をとおりかかった。一階がカフェになっていて、二階に社史を展示したミュージアムが無料で公開されている。
たくさんの人が訪れるとは言い難いその展示はしかし、小松には興味深いものだった。
写真は昭和三年に万年筆のオーナーとなった方へ一ヶ月してから送られたお伺い状である。この当時は当然自分の手で書くというのが基本だったのだから、万年筆の価値もいまよりずっと高かっただろう。
また、「パイロット」という名前は、創業者の和田正雄と並木良輔がその理念の現れとして第一号の製品につけた名前だったそうだ。
以下社のホームページより→「パイロットとは、水先案内人や先頭の第一人者という意味である。一歩一歩たとえ歩みは遅くとも、日々前進すれば必ずや業界の第一人者になれる、第一人者をめざして日々努力せよ、とみずからを叱咤激励して創業第一号の製品にこのパイロットの名称をつけた。」