ティンプーから東ブータンへの道を進むと四十分ほどで標高三千メートルを超えるドチュ・ラ(「峠」の意味)に至る。晴れた日にはここから七千メートル級の山々が見えるそうだが、あいにくの霧であった。
着いた時には十メートル先も見えない状態だったが、トイレが凍っていた使えないとか(笑)いろいろやっているうちに、青空が見えてきた。
2004年に第四代国王の妃によって建てられた百八基の仏塔が整然見えてくる。
ガイドさんはあえて詳しい説明に及ばなかったが、この仏塔がここに建てられたのは時期からみてインドの国境で起きた戦闘による。インドの反体制ゲリラがブータン領内へ逃げて拠点を持っていたのを、ブータン国軍がやっと実力で排除したのである。
ブータンは通貨ヌルタムがインド・ルピーと等価で為替固定されているのでもわかるように、インドの強い影響下にある。良かれ悪しかれ。