♪誰でも自分の運命を自分で決める権利を持っている
そこで行われる裁きには(今あるような)不公平はない
だから皆で腕を組み手と手をとって戦わおう、
それがこのトラブルに打ち勝つ唯一の方法なのだ
ブラザー君はただしい!正しい!ただしい!とても正しい!
我々は戦おう、戦わなくては、我々の運命を自分で決める権利を得る為に♪
伝説的レゲエシンガー、ボブ・マーレイが歌った、この「ジンバブエ」という曲を久しぶりに聴いた。※この「SURVIVAL」に収録
三十年を経て、歌の意味が全く逆に聞こえてくることに気付いた。
1979年、ジンバブエは少数白人の独裁政権下にあって南ローデシアと呼ばれていた。非合法の長い闘争の後、この年やっと選挙が行われ、黒人首相ムガベの政権が誕生した。この曲はそのムガベを応援する意味で歌われている。
当初、白人との融和政策を行い、経済も順調だったムガベ政権だったが、二十年以上の政権は結局強権独裁となり、白人の農場を強制没収したりという暴挙に出た。
通貨は暴落し(250億ジンバブエ・ドル=1USドルという事態)、秘密警察が暗躍する状態にある。
今や、ムガベに反対する人々が再びこの曲をテーマにして活動してもおかしくない、そんな状況になっているのである。
ボブ・マーレイはムガベが颯爽と善性をしいていた1981年に死去している。