故あって、椿山荘へ。
都心のど真ん中に位置しているにしては交通至便ではない。しかしそれがこの場所の魅力を維持する事につながっている。
地下鉄有楽町線の江戸川橋駅を降り、神田川上水沿いの公園を歩くと、正門ではなく庭の裏口にあたる「冠木門」に至る。ここにもしかし、ちゃんと居心地よさそうな茶店が構えてある。※この写真
山縣有朋が明治11年(1878年)に私財を投じて「つばきやま」を購入し「椿山荘」と命名した当時とは全く違っている現在だろうけれど、歴史ある場所が持つ余裕を感じさせてくれる場所だ。
冠木門からゆっくりと庭の坂道を登って、上に見える椿山荘本館やホテル棟に至る。傾斜地につくられた庭には、広島から移築されたという三重塔もそびえている。
現在はフォーシーズンホテル系列になっているが、内装は洋風ながら日本的なデザイン感覚を随所に感じさせてくれる。
華美ではなく必要充分な快適なロビーまわり、サロン、庭園を見下ろす渡り廊下。またゆっくり訪れたい。