シルバー・スピリット号はフランス領コルシカ島の最南端、ボニファッシォ沖に停泊。朝起きると、船室のバルコニーから白い岸壁の上ぎりぎりに印象的なボニファシォの旧市街が朝陽に輝いていた。
はじめてのコルシカ島。日本のパッケージツアーではまず訪れることはない。千載一遇の機会である。現地ガイドさんにあらん限りの知識を振り絞ってもらい、こちらの目も耳もアンテナを最大に張って臨もう。
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テンダーボートが入り江の奥の港に着く前に、すでにわくわくさせる地形がひろがっている。
港からプチ・トレインで崖の上へ。旧市街を歩く。案内役は高齢の女性ガイドさん。・・・彼女の英語は実にゆっくりで、要点にたどり着くのに時間がかかる喋り方である。通訳する能力など本来は全くない我々が現地ガイドさんの話を聞いて説明する場合には、語学力というではなく要約力というものが必要になる。
しかし、それももともとの語り手が要約するべき情報をはっきり話してくれてこそ出来る事である。そういう意味で今回は正直少々語るに苦労いたしました(笑)。
ま、それでも、与えられた条件はフル活用したと思う。ガイドの方もゆっくりではあるが、誠意をもって勤めてくださった。慣れ慣れで日本語の駄洒落を連発するようなガイドさんよりは余程好感が持てる。
ピサとジェノバの支配権争い、そこに触手をのばすスペイン、そしてフランス領になったコルシカでの独立闘争。この島は地理的にそういう歴史を運命付けられていたかのようである。
※このあたりの事はまた書きます。
再びプチ・トレインで港へ降りて昼食。その後、希望の方と一時間の沿岸クルーズへ。
http://www.tour.ne.jp/blog/komatsusin/27278/***
コルシカ島というと「ナポレオンの出身地」=アジャクシオしか知らなかった。しかし、コルシカは別にナポレオンなしでも、興味深い島であり、ここボニファシォは将来《手造の旅》の目的地に考えても良いだけの魅力があると認識できたことが収穫である。