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チューリヒ、「水教会」の地下には
2011-06-26
朝一時間半ほどチューリヒの町を散策。
聖母教会の横、川向こうに大聖堂が見える場所から歩き始める。チューリヒの町をツアーで観光することは少ない。しかし、歴史ある町でありスイス最大の都市チューリヒにも見所はある。

昔ツーリクムと呼ばれたリンデンホッフの丘へ、今日は日曜日の朝、ひっそりとして清潔な町並みの曲がりくねった旧市街を登ってゆく。
「ミサの時間まであと十五分だけいいよ」
最も古い聖ピーター教会に入ってみると、市民合唱団がパイプオルガンと共に練習しているところに出会った。

丘の上に、かつては城や税関の建物があったそうだが、今は木立の公園となっている。見下ろすリマート川のむこうには緑色のスイス工科大学。アインシュタインが教えた事があるそうな。

大聖堂、聖母教会はミサのために入場できない時間だったが、ヴァッサー(水)教会へ入ってみた。かつて中の島だった処刑場に建てられた小さな礼拝堂だった場所にある。ここはチューリヒの守護聖人であるフェリックスとレグラの兄妹が首を切られて殉教した場所とされている。切られた自分の首を持って歩き、大聖堂のある場所に埋葬されるのを希望したという伝説になっている。

教会に入ってみると、思いがけずゴシックの天井高い空間が広がっていた。※写真上。ミサは行われていない。堂内にはいると、地下へ通じる階段が目に付いた。

階段を下りてすぐ、積み上げられた古い石組みがかつての壁を示しているとすぐ分かった。※写真下。旧教会の基礎を見せているのだ。薄暗い電気だけだが、ちゃんとパネルで歴史的な説明がされている。

旧教会の一番奥の部分には「殉教の石」とされている場所が示されていた。ここでフェリックスとレグラが首を切られ、歩いた・・・と人々が信じたわけだ。※写真中。

***
一時間ほどバスに乗り、ルツェルンに到着。昼食の時間も含めて三時間ほど滞在する。定番スポットの後、15世紀はじめに建設されたルツェルンの町を囲む城壁まで行ってみる事にした。一昨年修復されて上に登れるようになっている。

陽射しは暑いけれど、城壁の上で風に吹かれて湖を見晴らすのはなかなか気持ちよい。

****
16時少し前、ルツェルン郊外のクリエンスよりゴンドラを乗り継いでピラトゥス峰の頂上へ向かう。
スーツケースも一緒に持って行く。今晩はこの頂上にあるベルビューホテルに宿泊するのである。

昨年同時期に催行した《手造の旅》スイス第一回で訪れた時、ルツェルンは晴れていたにもかかわらず、ピラトゥス山頂は全く雲の中でなぁんにも見えなかった。今年はその雪辱というわけではないが、絶対あの絶景を見ていただきたかったので宿泊する事にしたのだ。

ホテルはたった二軒だけ。それぞれ三十室にも満たない。よって、パッケージツアーに組み込むのはかなり難しい場所である。

夕食前、まだ日が高い時間、たくさんの観光客と共に三つのピークのうち真ん中の峰に登る。崖の中をくりぬいた通路などなかなか楽しいアトラクションとなっている。眼下にはもちろん絶景。

19時半、クルムホテルのダイニングで夕食。なかなかおいしいラクレットだったが、昨年のスタイルとは違ってすでにとろけたチーズがポテトと共に熱い皿に載せられてでてきた。

20時半、最後のゴンドラも列車も終わり、山頂には宿泊客だけしかいない時間となる。太陽は少し傾き始めた程度、今日の日没は21時半ときいている
「スイスで屈指の美しい夕陽が見られる」と、どこかで読んだ解説に書かれていた、ピラトゥスの最高峰トムリスホルンへ行ってみる事にした。※下記にその時の写真を載せました。
http://www.tour.ne.jp/blog/komatsusin/26147/



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