縁あってコクーン歌舞伎へ。
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演目の「盟三五大切」を「かみかけてさんごたいせつ」と読めるのは、知っている人だけだろう。なぜ、こんな題名になったのか?あらすじを読むとよけいに不思議になってしまう。登場する三五郎は基本的に悪役なのである。
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/11_kabuki/cast.htmlこの題名について調べてみると、江戸時代の風習が元にある事がわかった。以下にHATENAからの引用
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江戸時代には手紙が無事に届くためのまじないとして、封じ目に「五大力」と書くことが広く行われていた。
「五大力」とは、三宝と国土を守る金剛吼(こんごうく)、竜王吼(りょうおうく)、無畏十力吼(むいじゅうりきく)、雷電吼(らいでんく)、無量力吼(むりょうりきく)の五大力菩薩のこと。
それがやがて女性が身の回りの品に「五大力」と書いて、男性への貞操の証しとするようになった。
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引用終わり
なるほど、この「三五力」の文字に付け足して「盟三五大切」とするくだりがあるのを歌舞伎の題名にした、という事だったのか。
ちなみに、この話もまた忠臣蔵のスプリット・ストーリーのひとつになっているのでした。忠臣蔵は江戸の庶民に本当にウケた題材だったのですね。