BA英国航空で成田到着。
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今回マドリッドでは、レイナ・ソフィア美術館で「ゲルニカ」の他にも皆さんに紹介したものがあった。クサマ・ヤヨイの小展示が行われていたからである。
巨大な美術館では、無料のこういった小展示がけっこう行われている。そして、無料だからといって価値が劣るわけでは決してない。
「ゲルニカ」の一階下でクサマ・ヤヨイの展示は行われていた。入り口すぐがこの写真。ごく最近になってから、つまり一般にも名前がしっかり浸透してからの安定したユーモアの感じられる空間だ。村上隆的とさえ思えてしまう。
しかし、クサマ・ヤヨイの世界はこんなあっけらかんと明るさを感じさせるものばかりではない。いや、多くの作品にはどちらかというとどろどろとした内面が染み出している。
この赤い水玉の部屋をくぐると、そういった昔から彼女が描いたり造ってきた絵画や造形がならんでいた。アール・ブリュットを感じさせる。精神の闇の部分がつくらせているように見える。
どちらかというと「きもちわるい」オブジェの部屋の一角のショーケースに、クサマがジョージア・オキーフから送られた手紙があった。
まだナニモノでもなかった若きクサマは、敬愛するけれど一面識もないオキーフの住所をしらべて、手紙を送った。 思いかげずそれに対して送られてきた返信である。
この話はきいていたが、まさか、ここでその本物に出会えるとは思っていなかった。文面、興味ありますね。