今回の旅でずっと気にかかっていたのは、湖水地方の駅オクセンホルムから乗車してロンドンへ入る行程。スーツケースを無事に積み込めるかどうかを特に心配していた。
結果は思ったよりスムーズ。一等車両には車椅子用のスペースがひろくとってあり、そこにまとめてスーツケースを積む事が出来た。ほっとして、一等車ならではのスタンド付きデスクで食事がサービスされるのを待つ。
窓の外、一世紀前には英国の産業を牽引していただろうレンガの建物がいくつも過ぎてゆく。
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朝、野中の一軒家ホテルを出た時には雨。気温もかなり低い。ちゃんとしたコートがほしいぐらい。
雨のクルーズになるかと思ったが、一時間程走って湖畔のレイクサイドに到着すると雨は止み、ウィンダメア湖のクルーズ船に乗るときには薄陽がさしてきた。
10:55ボーネスで下船し、ウィンダメアの街で14時まで過ごす。ここは湖水地方でいちばん観光地らしく店がならんでいる場所。折りしも冬物のコートが半額になっていてお買い得。ついつい店に長居している時に屋外でバラバラ音がしはじめて、雨かと思って見てみると路上に小さな雹がちらばっていた。ほんの十分ほどの出来事である。
昼食にはアフタヌーン・ティーのセットを。
フルセットで注文すれば、これはもう日本人には充分すぎる昼食になる量なので。巨大なスコーン二種類、サンドイッチ四切れ、さらに菓子パンの類が三種類、これが一人分なのです。
※全食事付きのパッケージツアーで、さらに高級ホテルのアフタヌーン・ティーまでつけてあるものがあるが、これは実態を知っての行程づくりをしているとはとてもおもえない。
14時にウィンダメアを出発し45分ほどでオクセンホルム駅に到着。無人駅ではなく、ちゃんと常時人が居る。我々の乗るJ車両は前から二番目と教えてくれる。「二分停車だから急いで」とも言われる。
前後の扉に分かれて準備万端に待ち構えていると、列車が入線してくるのにあわせて、一等車にはちゃんと駅員さんが出てきてくれた。このあたりはさすが英国であります。
グラスゴーからの列車は、一等といえどもあまり空きはなかったが、幸い車椅子用のスペースが空いていたので、そこにほとんどのスーツケースを積み込む事ができ、ほっとする。
ロンドンまで約二時間半。かんたんな夕食もサービスされるという情報だったので期待していたが、サンドイッチに菓子パン程度であったので拍子抜け。お茶はなんども注ぎにきてくれたけれど。
18:01ロンドン、ユーストン駅到着。
三十分ほどでケンジントンのホテルにチェックイン。
今晩は各自軽い夕食にて。