チェスター大聖堂の聖歌隊席の木彫は、ひとつひとつユーモアにあふれた彫刻が施されている。修道院は禁酒ではなかったが、「飲みすぎ」はいつの世・どこの世界でもひとつの悪徳でありましょう。
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午前中チェスターの市内をまわる。正午に名物の「タウンクライヤー」を見てもらおうと思っていたら、なんと近頃日曜と月曜はお休みになってしまったのだとか。※タウンクライヤーについては下記にて
http://komatsusin.hopto.org/koma/modules/iDiary/index.php?mode=show&date=20080626彼は実際独立した個人としてこのタウンクライヤーをやっており、チェスター市は彼を拘束できるだけのお金は何も支払っていないのだそうだ。ううん、それならタウンクライヤーもストライキとかしたくなりましょう。
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昼食はチェスター大聖堂に付属したもとの修道士の食堂にて。今も簡単な食事をとれるカフェになっている。午前中に案内していただいたガイドさんもちょうどお茶しに来られていた。
観光客ばかりが出入りするのではなく、地域の人々の集う場になっているチェスターの大聖堂は立派である。
十二時半にチェスターを出発。約三時間走って湖水地方へ入る。
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日本人旅行客が好んで訪れる場所だが、別にここらあたりがイギリスで特別に美しいというわけではない、と小松は思う。イギリスの田舎をちゃんと時間をとって周遊すれば、そこかしこに美しい場所があることにすぐに気付くに違いない。
それでも、湖水地方へ来なくては見られない場所がある。「ピーター・ラビット」の作者ビアトリクス・ポターが住んだヒル・トップがそれ。
世界中から観光客が訪れる場所なので、入場には五分刻みの予約が設定されている。これをおさえるのはなかなかたいへんで、今回も希望する時間に予約がとれてきたのは出発一週間前になってからだった。ほっ。
午後四時の我々の予約が、この日最後の予約時間。日が長い時期にはいっても、だからといって開館時間をことさら長くはしない。近くにバスを止められる場所もないので、ホークスヘッド村からかならずミニバスに乗換える必要がある。
たくさんの人が訪れる場所にもかかわらずお土産屋が看板を出すことも、屋台が出て物を売ることもない。周辺の住民はポターが住んだ百年前とそれほど変わらない生活をおくっているように見える。
もちろん、我々は表面的な部分しか見えてはいないのだろうけれど、観光開発よりも昔ながらのたたずまいを優先させるイギリスの人々の生活態度には見習うべきものがあると見える。ナショナル・トラスト運動も、結局そういった国民に支えられているのだ。
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16:45、ホークスヘッドの駐車場へ戻り、村を少し散策することにする。幸い雨も風も止んでいる。
小さな村には不釣合いなほど立派な教会が丘の上にそびえ、そのふもとに16世紀から四百年も続いたグラマー・スクールの教室が残されている。
ここは国民的な詩人であるウィリアム・ワーズワースも通った教室で、木製の机のひとつには彼の名前も刻まれている。「本人のものですか?」と管理人の人に尋ねると、「それが、ただワーズワースの名前である、という事だけしか私には言えないよ」と笑った。
このグラマースクールに通った子供達の年齢は九歳から十七歳程度。上下二部屋しかないこんな場所でどんな風に教えていたのかと思うが、実際下の教室では一度に七十人もの子供達が座っていたのだそうだ。※写真と共に別にまた書きます。
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野中の一軒家、マクドナルド・スワンホテルに到着したのは18時過ぎ。また、雨がぽつぽつ降ってきたので、今晩もホテルでの夕食とした。 古いリビングでくつろいでからダイニングへ。
周辺のB&B宿泊のお客もやってくる、けっこう良い感じのレストランであった。