ブライトンを出てすぐに空が暗くなりポーツマスが近づく頃には大粒の雨がフロントグラスをバシバシ叩いていた。
しかし、英国の空は刻々変化する。モティスフォント元修道院ガーデンへ着く頃には、この写真の様な空。きりっと冷たい空気の中で花々が咲き競う庭を歩く事ができた。
ここ、モティスフォントは1201年にWilliam Briwereという貴族が創立した修道院がはじまり。彼はリチャード獅子心王から三代の王に仕えた貴族で、あのマグナ・カルタにも署名しているひとりであるそうな。※ナショナル・トラストのHP情報より
この時代の建物は現在のものではないが修道院だった時代の雰囲気は残っている。塀に囲われた美しいバラ園では昔々修道士が薬草を育てて・・・というふうに思えて(笑)思い込みですが。
現在見られる邸宅は18世紀に改築されたもの。所有者はいくつか入れ替わっていったが、1934年にGilbert Russellという13世紀の所有者William Briwereの子孫の一人が所有することになる。何百年も前の家系がそのまま生きているのはさすが英国であります。
バラ園はもう充分に花盛りだった。赤いレンガの塀に上手に花の色が配置してある。塀の向こうには何百年もの樹齢の木々が借景となっている。こういう環境はただの「庭造り」の枠を超えている。
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昼食はこの庭の一角に置かれているテーブルで、買ってきたサンドイッチをかじる。それで充分。
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ソールズベリー大聖堂は英国で最も高い123メートルの尖塔を持つゴシックのカテドラルである。コンスタブルの描く絵を知っていれば、この大聖堂との最初の出会いはもっと楽しめるに違いない。
http://www.gallery-aoki.com/mu_sorusberi.html19世紀初頭の雰囲気を、いつどんな天気の元で訪れても感じさせてくれる。
ローカルガイドさんにいろいろな話を聞きながら歩く。建物の壁にあるたくさんの彫刻に、いくつか明らかに真新しいものがあり、今も存命中のアフリカの司教の像だときいてびっくりした。※もう少し調べてみたいです
この聖堂は修道院としては使われなかったけれど四角い回廊が敷設されており、そこに隣接するチャプター・ハウスと呼ばれる司教たちの会議室にあの「マグナ・カルタ」のオリジナルが保管・公開されている。現在オリジナルは四部しか現存しておらず、その中の最も保存状態の良い物がここにある。
ロマネスクの柱頭彫刻がかこむその部屋の一角に暗くした展示スペースがあり、小さな端正な文字で埋められた「マグナ・カルタ」があった。皮の上に書かれているのだが、羊ではなく牛なのだそうだ。
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