午前中メテオラ観光。昼食を終えてからアテネへ。アテネ・ゲートホテル泊。
**
メテオラには最盛期二十四を数える修道院があったといわれているが、現在も活動しているのは、ただ六つだけ。
一般的な観光で必ず訪れるのが、その中で最も重要で大きいメガロ・メテオロン。一時期減っていた修道士もここには三十人ほど住んでいるそうである。
駐車場から岩の上の修道院までは、一度下ってまた登る。階段の数は百十段ほどと書かれたガイドブックがあるが、ものにより数字が違う。いずれにせよ、写真から受ける印象よりはずっと楽に上がっていける。
***
小松は毎回訪れるメガロ・メテオロンの他に、出来るだけひとつずつ別の修道院を見られるようにしてきたが、今回はヴァルラアム修道院を入れることができた。これで四つ目。
メガロ・メテオロンのすぐ横に位置するこの写真の修道院である。
どこの修道院付き教会にも似た様な主題のキリスト教絵画が描かれているが、いくつか読んだ資料によればヴァルラアムのフレスコ画が中でも最も見る価値があるのだそうだ。小松はまだ六つ全部を見ていないが確かに興味を惹くものがあった。※アレキサンダー大王の遺体を見つけた聖SISOISの図は特に、また別に言及予定。
****
昼食はカランバカのキーポスというレストランにて。大好きなイェミスタ(トマトやパプリカの中に調理した米を詰めたもの)、今までのイメージを変えてくれたムサカ、そして新鮮な春キノコのローストは絶品であった。
当初は以前行ったことのあるエギニオンというレストランを考えていたのだが、こちらは閉店していた。ハウスワインを樽から直接酌んで出してくれていた、家庭的な店だったのに残念である。でも、こうして新たに気に入る店を見つけられて幸い。キーポスは昔からあるカランバカでは有名な店であります。
*****
アテネへ着いたのは18時半過ぎ。
まだ明るかったので、アクロポリスの下まで散歩に出る。紫色の花が咲く木のならんだ歩行者用の広い道を歩くと、五分ほどでヘロデス・アッティクスの劇場の前に出る。その上にそびえるアクロポリスは破壊されてはいても古代を彷彿とさせるたたずまい。
喧騒のアテネにあっても、こういう時間がとれる場所に泊まれてよかった。
二十時過ぎに、アテネに住む旧知の方と軽く会食。
アテネ・ゲート・ホテルの屋上からはアクロポリスの夜景とライトアップしたゼウス神殿が間近に見えた。