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エリチェの絶景
2011-03-20
エリチェ⇒セリヌンテ⇒パラッツォ・アドリアーノ⇒アグリジェント泊の一日。

きのう夕方散策した時には霧で、エリチェからの絶景を楽しむ事ができなかった。今朝、06:15過ぎに窓を開けてみると空が青いので急いで散歩に出ることにした。

旧市街のホテルから一歩路地に出ると、たしかに空は青いが道や広場にはまだまだ霧が残っている。それでもきのうよりはずっと見通しが良いし、空の青さがだんだんと広がっていく気がする。とにかくどんどん歩いてみよう。

中心のウンベルト広場から、きのうは行かなかったカルミネ門の方向へ歩く。程なくたどりついた城門は説明を見ると12世紀ごろのものということだが、そばの城壁は紀元前八世紀、ギリシャ、フェニキア以前の先住民エリミ人時代からのものだという。
まだ霧は晴れない。

崖に沿ってつくられた城壁をたどるのはあまりに急なので、ひとつ内側の車も走ることの出来る道を選ぶ。

だんだんと視界がひらげていく場所に出るが、まだまだ霧は晴れない。

ぐるっとまわりこんでいくと、前方にどこかで見たドーム型の教会シルエットが見えてきた。写真で見た13世紀の洗礼者ヨハネ教会だとすぐに分かった。でも、まだまだまだ霧は晴れないのでシルエットだけしか見えない。

きのう訪れたノルマンの城もすぐ近い。
城の上部を飾る銃眼のぎざぎざは今日も見えるがその黒い全景のうしろは白一色。見えるべきトラパニの街や海は全く見えない。

空は青いけれど、そろそろ朝食の七時半だからもどらなくては…。と、ホテルが見え始めた頃、急に街の色が明るくなった。太陽の光が射し込みはじめたのだ。ああ、もうあと一時間すればきっとあの絶景が見られるのに惜しい事だ…。

忙しいパッケージツアーなら8時半の出発を簡単には変えられないが、《手造の旅》はそのあたりを柔軟に変更できる。
朝食にこられた皆さんに十五分だけ早く出発できるようお願いした。

08:30になれば、きっときっとあの絶景が見られるに違いない。(ああ、見られなかったらどうしよう)

**
08:15再び外へ出てみると、街の色ががらりと違った。石の色は明るく黄色になり、そらの青さも本格的な青になっていた。
今度は最短距離で崖の先端へ向かう。
路地を抜けて、さっき見た洗礼者ヨハネ教会のドームが見えてきたときには、そのうしろに遥かな水平線が見えてきた。
この写真の風景であります。

あさの出発を三十分遅らせるだけで、エリチェの街の印象は何倍もすばらしいものになったに違いない。
****

約一時間走って10:30にセリヌンテ遺跡到着。
ここも広大な都市遺跡である。

セリヌンテはシチリアに殖民したギリシャ人たちの二番目の植民都市、紀元前6世紀頃近くのメガラ・イブレアに到達していたギリシャ人がここへも町をつくった。

古代の人口が9万人。二つの川の河口にある高台がアクロポリス地区、その下にアゴラ地区。この二つが居住区とされていた。そのほかに川向こうの神殿地区があり、これが現在の神殿E/F/Gがある場所。

見学でいちばんは写真栄えするのがこの神殿E/F/Gのうち、1958年に復元されて全体像が誰でも理解できるかたちで見られるヘラ神殿=E神殿。
十年前はこのエリアだけしか見ていなかったし、今日もアクロポリス地区へいくには時間が足りないと思っていた。

しかし、今回大きな利点となったのは小さな20人乗りのバスである。これならば、時間間遠いシャトルバスを待たずに移動できる。よって、はじめてセリヌンテのアクロポリス地区を訪れる事ができた。

事前に調べていた時には、アクロポリス地区で見るべきものは城壁・土台でしかないように思えていたが、実際に訪れてみると、ひとびとの暮らしも感じられる、なかなかおもしろい場所であった。

現地のガイドさんに教えてもらわなくては分からないのは、神殿の廃墟の一角にモザイクで描かれたカルタゴ民族が信仰していた神の絵。

セリヌンテはギリシャとカルタゴの間で数回征服合戦が行われ、紀元前306年に最終的にカルタゴが自分達の街にしてしまったという。その時に、ギリシャ神殿はカルタゴの神々を祭る場所として転用されていったのである。

***近くの海のホテルレストランで昼食の後
山の中の小村パラッツォ・アドリアーノへ向かう。

この小村は、イタリア映画「ニュー・シネマ・パラダイス」が撮影された事で有名になった。小松もこの作品があればこそ、今回のコースに入れたのであります。一見に値する映画です。
※映画の公式サイト
http://n-c-p.asmik-ace.co.jp/

しかし、この村はけっこう遠かった。ナビはあったが、使おうとしていた道が通行止めになっていて戻ったりして行くのに苦労した。
※パラッツォ・アドリアーノ村についてはまた別の機会にて書きます。

今日の宿泊地アグリジェントまで約一時間半。
現代のアグリジェントは海の近くからだいぶ遠い高台に位置している。海の方向に遠く神殿が見える。
18時頃、ホテルに着いた頃には雨が降り出していたので外にはでず、ホテルロビーのバーでトーストサンドをつくってもらって簡単な夕食とした。明日の朝の観光には晴れますように。



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