ロバニェミからヘルシンキまでの夜行列車、サンタ・エクスプレスはすばらしく機能的につくられている。
豪華列車というのではないが、今まで小松が乗ってきた夜行列車の中でもっとも快適である。
何が快適なのか?どうして快適なのか?何が他と違うのか?
ひとつひとつ細かく検証していけばいくらでも見つかるが、その中で今回発見したものがこのハンガー。
吊るし方、場所をとらないように縦になっている。それは見れば分かるが、手に取って形状をよく見てみるとこれがちゃんと夜行列車のためのハンガーだと感じた。
夜行列車でいちばん不快なのは、夜中に停車・発車するときの揺れだ。がっくんと止まったり動き出したり。
その時にただのハンガーを、ふつうに吊るしておいたのでは壁にコトンとぶつかる音がするにちがいない。このハンガーは壁に当たる面がぴったりくっつくようにつくられているので、そんな音がしない。
このハンガーを設計した人はどんな人だろう。豪華さではなく機能的な快適さを追及する、いかにも北欧デザインらしい感覚だ。この夜行列車は、そのがっくんという揺れさえも他の夜行列車より確実に小さいです。