この写真はトルコの黒海沿岸の町トラブゾンから三十分ほどの山奥にあるスメラ修道院の廃墟のものである。
きのうのプール改修の写真とこの写真に共通のものがある、おわかりになりますでしょうか?
それは表面に意図的につくられたでこぼこ穴。
ジムでステップマシンを踏みながら、プールの底に削りつけられたでこぼこ。これはセメントがよく付くようにされた工夫にちがない。という事は古い壁の上に漆喰を塗ってフレスコを描く時と同じだ、と思い出した。
古い壁の上に新しいフレスコ画を描こうとした時、しっくいがよくくっつくように古い壁を削ってでこぼこにする。※そこに描かれたより古いフレスコ画の表面は無残な状態になってしまうのだが・・・。
コンクリートの床をつくる職人、教会にフレスコ画を描く人。
両者は「よくくっつくように」と考えていくうちに、同じアイデアにたどり着いていたのである。