アリタリア航空784便にて10:20成田空港帰着。
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バチカン美術館で山のように置かれているローマ時代の胸像のひとつ。一見男性のように力強い横顔は誰か?と思って説明書きを読んでみると、トライアヌス帝の妻プロティナであった。
塩野さんの「ローマ人の物語」によると、プロティナは教養高く聡明で、美人だったり派手だったりという人では全くなかったそうだ。
同じく塩野さんのお説によれば、女は同性の「美しさ」には嫉妬しても「賢さ」には嫉妬しないというのだが、そうなのだろうか?
プロティナはそういう意味でも「安全な」人だったのかもしれない。
彼女の肖像は、今までコインの横顔しか見たことがなかった。
この胸像は彼女が神格化された以降のものだろうという事で、その「美しさ」を表現する事が目的ではなかっただろうと推察される。