必要あって仙台日帰り。
ついでに、一度見てみたいと思っていたメディアテークの建物を見学。だいぶん前に日曜美術館でとりあげていて、ずっと気になっていた。
その番組では建築家伊東豊雄氏のコンセプトについての話など、建築家と建築自体についてが主だった。が、今日現場へ行ってみていちばん印象的だったのは、この建物が仙台という町や通りに上手にとけこんでいる様子である。
仙台はきちんと整備された広い通りに美しい街路樹が整然とアーチをつくっている。
定禅寺通りを歩いていくと、木立の向こうに「せんだいメディアテーク」が控えめに、その鉄骨の柱を樹木のように見せている。★写真上
現代建築というと、パリのポンピドーセンターのように「これでもか」と目立つ斬新なものを想像してしまうが、「仙台メディアテーク」には全くそんなところはない。
建築というのはつくづく環境そのもの。その場所と共鳴してはじめて「良い建築」として存在できるのだと思う。
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内部はどこへ行っても常にオープンな空間が広がっていた。
ビデオを自由に見る事の出来るスペースでも、個室に区切られたりはしていない。
ロビー★写真下、もこのようにどこまでも結合した空間。
発想や建築手法は斬新であっても、最終的にこういう落ち着いたゆとりある空間を出現させる事が、こういった建築の目的だと思う。
だとしたら、建築を完成させる最後の主役は、そこを日常的に利用する人々である。
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ちょうど七夕祭りの前日で夜には花火が上がるとの事だったが、とっとと東京へ戻ってまいりました。
うちの近くにもあんな空間があればいいのになぁ。